Re:Invent2018振りかえり

Re:Inventも終了し、全体にServerlessへの改修が多かったかな、という印象です。
印象深かったサービスを軽く攫っておきます。

・AWS Ground Station
利用条件がアレすぎて一般人にはまったく関係が生じないサービスですが、人工衛星をお持ちの方とか自家用人工衛星をご利用の方とか軍事衛星や気象衛星の利用権をお持ちの方とかにはうれしいサービスなんでしょうね!

H2に30cm四方くらいの人工衛星乗っけさせてもらう費用っていくらくらいなんでしょうねぇ…。

・AWS Outposts
こちらはAWSシステムのハードウェアの実機購入。NitroSystemの販売ってことかと思うんですが、まあこちらも高額ではあるんでしょうが、AzureさんもGCPさんも同じことやってるので、EKS同様の後追いですね。AWSのシステムソフトウェアのアップデートはどんなふうになるんだろうとか、興味はありますが、たぶんユニット単位とかじゃなくて普通にラック一本いくらの世界でしょうね。

ご自宅に導入をお考えのインフラな方々は、とりあえず床の補強から始めましょう。300kgを下回ることはないでしょうし。

グローバルアドレスゾーンとかは自分で用意するのかなぁ…いろいろと気にはなるんですけどね…。

・AWS Deep Racer
AWS製の1/18ラジコンです。完全自律型AIを搭載した自己判断AIによる自動走行のモックアップってとこでしょうか。AIをプログラミングして、自律走行させる、という感じのおもちゃですが、見た目はなかなかカッコいいです。

予約して置けばわりとお手頃価格で買えます。この価格なら中身のPC部分取り出しても十分コスパいいんじゃないのかとか思ったりするのは悪い癖ですね。

・ALBのhttp(s)でのLambdaサポート
ALBのListnerにLambda Invokeが追加される模様です。TargetGroupもなのかな? まだ触れていません。
まあしかし、LambdaをhttpリクエストでRESTAPIじゃなくて起こせる、というのは…インスタンスすべてがダウンしたときのSorryページとかだろうか。S3へのルーティング変更なしで、とかそういう感じかな。

・DynamoDBがトランザクションをサポート
ついでに事前サイジング不要のOn-Demandも。Dynamoにもついに念願のトランザクションですね。とはいえ多少制約もありますし、RDB代わりに使うような使い方はダメでしょう。それでも依存関係のあるレコードを操作しやすくなるのは事実でしょうし、いままでは無理してシーケンシャルにするとかしてたでしょうしね、必要な場合には。

・S3のGlacier利用の簡略化、SFTPサポート、新しいIntelligent-Tiering、そしてオブジェクトロック
地味にいろいろ追加されてるS3。まずsftpサポート。ftpなんてレガシーですが、まあsftpならただのSSHです。それをEC2側で云々しなくてもよくなって、S3にアップしてもらえ、とできるならそれは意味のあることです。特に旧いスタイルで更新してるWebの人とかに。S3にアップしてくれさえすればあとはなんとでも料理できますしね。
Intelligent-Tieringはユーザーのアクセス頻度に応じて勝手にTieringを変更していくという、便利なんだかおせっかいなんだか微妙感はありつつもファイルサーバ的な利用時にはコスト削減に大きく寄与しそうな機能。
Glacierのは、S3<=>Glacier間でのクロスリージョンレプリケーションがはれたりするようです。
オブジェクトロックは固定ロック。改変不可のオブジェクトを作れるようですね。いわゆるファイルロックの類とはまた違うのですが、これは使いようによっては強力かも。特に監査系のログとか、改変を許容できないものには。

・Lambdaのカスタムランタイム、Rubyサポート
はいはいCOBOLCOBOL。カスタムランタイムとは、要するにLambdaのコード実行環境を別途Dockerのユニオンファイルシステムに乗っけて反映できるよ、ってハナシでLambda Layerとセットになっている話です。
Rubyはうれしい人はうれしいんじゃないでしょうか。私はRubyにひどい目に遭わされたことがあるせいで、家訓としてRubyに触ってはいけないと代々言い伝えられているので触るわけにはいかないのですが。

COBOLってネタは要するにこれ使うとCOBOLがLambdaで動くんですね。
マイクロサービスするCOBOL。まさかのCOBOL延命。ということで皆さん大騒ぎ中なわけです。ちなみにチュートリアルではシェルスクリプトの実行をLambdaで行います。

実行環境のAMIがAmazon Linuxっぽいんで、aws cli濫用するタチのわるいシェルスクリプトで気軽に操作できるLambdaが書けるようになるのは、実は地味にありがたいです。

バッチ処理程度でいちいちboto3持ちだしてくるの面倒くさかったんですよね。

・LightsailのEC2アップグレードパス
もともとEC2なんですが、ラッピングされててVPCも別で、みたいなLightsailから普通のEC2へのアップグレードパス。目新しさは全くないですし、もっと早くからやって置くべき事だったような気がしてなりませんが。

・EC2のハイバネーションサポート
何に使うかってまあ普通に考えたらでっかいインスタンスをスポットインスタンスで起こして停止アラート受けたらハイバネさせて停止、入札価格が下回ったらまた起動。みたいな感じですかね。でっかいメモリ持ちのインスタンスが対象なのでお気軽に試せませんが、EC2のステートが一つ増えるので、気にして置かないといけない気がします。

ステートとしてはStoppedではあるのですが、Stoppedの意味が二つある、というのは微妙に紛らわしい。

・Amazon FSx for Windows File Server
ちょっとお高いちゃんとしたWindwosFileServer。ActiveDirectory必須。SMBダメ、ゼッタイ。みたいな。
Windowsで社内システムが完成されている会社の方々は移行しやすくなったといえるかもしれませんね。そういうとこはちゃんとActiveDirectoryも整理されているでしょうし。

・Amazon Timestream
アプリの人からは軽くスルーされている時系列DBです。ElasticSearchとKibanaあるから要らないとか言わないで!w InfluxDBはないでしょう!w
というわけで、地味にクラスタ作ろうとするとめんどくさい手間の多いInfluxDBの代わりに使えるといいなぁ、と期待してたりします。

メトリクスの格納には時系列DBがやはり強いと思うのですよ。

・Aurora Global Database
Auroraのグローバルクロスリージョンレプリケーション。まあ来るべくして来た感。というかむしろ仕様的にはリリース時点からあっても不思議じゃないよね。とはいえ、レプリカラグが伸びそうな気もするので気になるところ。

・AWS Cloud Map
いえーい! AutoNamingに続いてサービスディスカバリのフルマネージド第二段ですっ!
既存のRoute53 ゾーンに割りつけれないとか、そんなのは権限移譲ゾーンを作ればいいだけのことなので些末亊ですね。API叩ける相手なら片っぱしから登録できるサービスディスカバリ。ECSとも統合してなかなかいい感じ。

コンテナ関係ではこれはほんとうに大きい。さらにはAPI叩ければなんでもいいので、別にリソースはAWSじゃなくてもいいわけで。マルチクラウドとか考えると夢が広がりますね…。

・Amazon CloudWatch Logs Insights
いえーい! 運用監視の人は踊って喜ぶ内容です。クエリ作ってダッシュボードに置くだけで一目瞭然。
贅沢を言えば、このクエリ結果をカスタムメトリクスとして流し続けたいと思ったりもするのですが。

fluentdやKinesisでやれって? 料金かかるじゃないですか。

皆さんのRe:Inventの感想はいかがですか?