こんにちは、Infrabbitです。
表題の通りですが、JAWS FESTA 2024行ってきました。
今回の目的は、基本的にお気軽な感じで地方でのAWSの進捗状況の確認、といったところなので情報収集の目的が強いのですが、関わらせていただいている会社さんの別チームのセッションもあったので、そちらの応援、という意図も。
なので基本的にテクニカルセッションなどはスルーさせて頂き、基本的に現地企業さんのセッション中心で。
以外と頑張ってるなぁ、と思ったのはSummitでもお見かけした中国新聞さんと、「全部内製するぜ!」って気合入れてたひろぎんさん、ヒロデンさんのMobiry Daysなんかも面白かったです。
さて、ただやはり気になるのは車輪の再発明に近い、という印象がぬぐえない。もちろん、個々の企業さんの抱える問題、というものによりそれらにマッチングするサービスを展開できていないサービスキャリア側の問題、とも言えます。
例えば中国新聞さんのたるぽ、要するにこれ統合IDソリューションなので、SSOの概念に近いんですね。もちろん、その先にそのIDの行動なんかをCleanRoomsで共有化しましょう、みたいなのもあるんですが、言ってしまえば統合IDとWebサイトトラッキングや行動トラッカーと紐づけてしまう、という話。
ID側に行動トラッキングのデータプールを持つ、という仕掛けなのかもしれませんが、ID統合として考えると行動トラッキングがアプリケーション側が持つべき、ということになるようにも思えたんですね。適切なIdPと、サービスアプリケーションとしてのSP、と考えたらOpenIDで何とかなるんでは、と思ったりしました。もちろん、実際にはもっといろんな機能があったりはするんでしょうけれど、そこをSPとして切り出したらより汎用的なものになっていくんじゃないかな…。IDを持つ、ことが目的ではなくて、共有化されたIDをもとに行動データをトラッキングし、そこから新しいマーケティングニーズやセールスプロモーションを発見する、というのが本質的な目的なんじゃないだろうか、と。
まあそれにうまくマッチするようなIdPがなかった、ということなのかもしれません。もしくはCognitoで組んでるのかな。
そう考えれば、クライアントが求める統合ID、十分な属性要素を持てるIDストレージプール、というものを提供できていないIDソリューション側にも問題がある、とも言い換えられる。
Auth0にしろ、Oktaにしろ、まあまだ決定打とは言えないでしょうし。
というか認証認可の話ってセキュリティどっぷりなんで基本的に話が難解で、ID統合にOpenIDあるじゃん、OAuth使えよ、ってのはまあなかなか即座にはたどり着かない結論なのかもしれません。
ひろぎんさんはご自身がおっしゃってる通り、2020からクラウドリフトを開始している感じで、変わるのはここから、といった感じですが、意欲と熱意はすごくあるんだなぁと。
ビルディングブロックとしてのAWSを活用し、開発できる体制を持つ地銀、という立ち位置を目指しているようです。
とはいえ、現時点ではEC2+RDS+ALBといったところがベースで、IaCに踏み込みたい、といった感じのようですが、銀行さんがIDCから外に出てきている、というだけでも結構なインパクトですね。メガバンクがやるのとはわけが違う、と思います。なかなかにチャレンジングではあるかな、と。
Mobiry DaysはABT方式のチケット処理、ということで面白く拝聴しました。面白かったのは、CBTの処理時間目標0.2秒に対して、バスにそんな速度いらんwwwってとこですか。その通りですね。
これもソリューション側の問題で、駅のチケット処理のために0.2秒で処理しなきゃならんからスタンドアローン化しているわけで、別に低価格メニューで低速のサービスデザインがあってもよかったんですよね。まあ速いほうが遅い方を兼ねる、わけですが、それでライセンス費用が導入をためらうほど高くなってしまっているのでは、本末転倒。
非接触ICカードのデータ領域が狭いのはもうこれはFELICAの仕様なので…。この辺の小さいデータ領域でのデータ構造を組むのは組み込みのお家芸なので、組み込みのハイエンドな技術者がいるとちょっとまた変わるかもですが…。
エコシステム、という考えで行くならプラットフォーマーなので、プラットフォーム側はオタフクさんのおっしゃっていた「コト売り」をしなければならない、というのが本来は原則なんですよね。
ICOCAをつかう「こと」、SUICAを使う「コト」を売らなきゃいけない。個人的にはSUICAはかなりうまく「コト」を売ったな、という印象です。草分け、というのもありますし、初手をとった強みは大きいですが。ちなみに地元のMANACAは「コト売り」がほんと下手だと思います。なんせオートチャージやチャージできるクレカがミューカードに限定されたりしましたから、今は変わっているかもしれませんが、私は早々にSUICAに切り替えました。
気になるのはやはりBCPをどうカバーするか、ですね。ABT方式、ということになると、通信障害やクラウド側障害でバスや路面電車の運行に影響が及びます。まあその時は現金でカバーなのかもしれないのですが、最近の若い人は財布忘れても危機感のない人、少なくない気がするんですよね…。
そうなると、ABTのアカウントをどう分散させて保持するか、初手Fail時のリカバリーアクセスはどうするか、というところが気になってきたりはします。素直にやるならマルチクラウドなんですが、コスト高。マルチリージョンはおそらく通信速度問題で論外。
まあ大阪リージョンと東京リージョンでDR兼ねて、って感じでACT-ACTでしょうか。コスト高いよなぁ…。あと、バス側の通信設備ですね。低軌道衛星通信網とか使うのが無難でしょうか。確実に山奥とか走るバス路線だと怖いんですよね。まあ停留所にファイバ引ければいいんですけど、こっちはこっちで盗難とかが怖いよなぁ…。バスにVRRPで冗長回線載せるとかちょっと現実味がないですしね…。どうやってるんだろう。
何かと課題は多そうな気はするんですが、チャレンジングな試みであることは確かで、都市部ではこうでしょ、という常識が地方だと変わる、というのが結構如実に現れていて、自分的にはかなり勉強になりました。都市部の当たり前が地方で当たり前だと思うんじゃねぇぞ、といういい締め付けになった、というか。
あとMonitoron買ってる人を初めて見たwwwwwww
自分も遊びで買ってみたかったんだけど、写真見て意外とデケェwwwwってなって辞めたんですよね。
いやだって猫の自動給水機のポンプのチェックに使うもんじゃ本来ないからね!(遊ぼうと思ってた目的)
まあそんなもんに使うのはPiで十分なんですがw そもそも残り4個どうしようってなるし。
自宅ラボのサーバに取り付けようかとも思いましたが、そもそも一個壊れてもリカバーするように組んでるから壊れてから買えばいいし…。
なのでやっぱり産業系の機械がないと遊ぶ場所がない、という。新聞社さんに持ち込んで輪転機につけさせてもらおうかな…wwww
さて、久々のFESTA参加だったわけですが、なかなか面白かったです。個人的な収穫はBuilders Cardをいただけたので、これだけでとても満足です。
11月は名古屋でGame Dayがあるので、参加しようかどうしようか、すっごく迷ってます…。